「After The Sunset」倉谷 卓

昨年1月にも個展をされていますが、今回のAfter The Sunsetとは?

コニカミノルタ フォトプラザで展示をさせて頂きましたが、その時にはもう、この『After The Sunset』シリーズを撮り始めていました。撮影期間は1年くらいです。主に都内各地の団地を中心に5カ所くらいを巡り、撮影しました。
写真に出来なかった団地もたくさんありましたね。イメージに合う団地がなかなかなく、地図をベースにGoogle Earthなども駆使し、Blogなどでも情報を集めたりして・・・・。こうやってカタチになり良かったです。
許可などは、現地に行ってから。よくその団地に住んでいる方に声もかけられました。ご年配の方々はよく昔の思い出をお話しされて、楽しかったです。

倉谷さんは『人工物』と『自然』をテーマにすることが多いと思いますが・・・

意識はしていませんが、そう言われると多いですね。もともと大学にも通っていましたがすぐに辞めてしまいました。自然保護レンジャーになりたかったのですが、大学の専攻が「林業を営む」みたいな感じで、ちょっと合わなかったですね。なので自然はそもそも好きです。人そのものは撮影をあまりしませんが、人がいた気配などは好きですね。昔、団地等のイメージは友達が多く楽しそうな雰囲気がありますよね。単にあこがれがあったからかもしれません。

倉谷さんにとって写真展を開催することとは?

むずかしいですね(笑)。ただ、写真展開催に関しては計画的なものはありません。たまたま今回は2年続けてカタチになりました。1年に1回写真展を開催するという目標にするとプレッシャーがかかり、良い作品が出来なくなるので自然に身を置いてます。でも、これからですよね。


これからの作家活動について。

日本写真芸術専門学校の講師陣に会えて、本当に良かったと思います。ゼミ名の通り、「フォトアート」ということで、自由に作品制作ができる教育環境が整っていると感じています。これには個人差があると思いますが、少なくても僕にはピッタリとマッチングしていました。
そして、僕が大事にしていることは、とにかく作品を『見せる』こと。見せることにケチな人は作品が前に進まないんじゃないかな。いろいろな人に積極的に見せることによってさまざまな反応や意見、アドバイス等がもらえて・・・自分自身に返ってくる。これが凄く勉強になると思いますよ。

倉谷さんにとって写真展を開催することとは?

一番大事なことは『先行投資』。お金や時間はたくさんかけて、自分に返ってくるのは先の先です。逆に投資しないと返ってきません。
日本写真芸術専門学校時代は遊んでばっかりだった気がします。学生の頃はもっと上手く出来たと今では思いますね。だから「先行投資」です。
専門学校の場合、特別講義で本当にたくさんの良い写真家が、ワークショップに来ていただけるので凄く良かったです。もちろん菊池先生など学校にいる講師のアドバイスも参考になりました。実は卒業してからもこっそり授業にお邪魔しましたね。あんまり大きな声では言えませんが・・・・(笑)
今でも学生の頃の友達とは良く会ったり、飲んだりします。作品制作をしていると方向性は気になりますから。


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