カトレア会
当校副校長の樋口先生が主宰する『カトレア会』(*)に出席した。
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(*)注釈: 『カトレア会』
当校副校長でフォトジャーナリストの樋口健二先生が、毎月最終土曜日午後6時、新宿で樋口ゼミ卒業生の写真を見て下さっている。この月一回の集まりを『カトレア会』という。これは25年前、集まった場所(カトレアという喫茶店)の名前に由来する。以来、この『カトレア会』にはのべ約200名が在籍し、メンバーによる写真展も約140回開催されている。写真賞受賞者も多い(鈴木邦弘先生、宇井真紀 子先生、「名取洋之助賞」の奨励賞作家・伊原美代子さんなど)。『DAYS JAPAN』 2005年12月号には樋口先生とカトレア会のことも紹介された。(『カトレア会の卒業生たち』2005年12月号) http: //www.daysjapan.net/koudoku/bn/bn200512.html
(私の2006年12月14日付ブログより引用。)
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写真学校卒業以来、このカトレア会で樋口先生に写真を見ていただくことが、私にとって大きな支えになっている。フリーとしてどこにも所属せず写真を撮っていくことは大きな不安との闘いでもあり、気持ちが揺らぎ道に迷うこともしばしば起きるのが現実である。そんなとき、カトレア会で樋口先生にご指導いただき、また、頑張って写真を撮り続けている他のメンバー達の姿を見ることで、勇気がわいてくる。写真学校を卒業して丸十年。今でも何とか写真を続けていられるのは、このカトレア会で気合を入れてもらっているから、というのが大きな理由の一つである。
さて、今回のカトレアで樋口先生が新人達におっしゃっていたアドバイスは、フィールドワーク(FW)の学生にも非常に参考になると思うので、以下に記します。口がすっぱくなるほど樋口先生が昔から言い続けていらっしゃることです。FWの学生もカメラを構えた際、ぜひ忘れずにいてもらいたいポイントです。
1.「クローズアップ手法でやってみる。引くのはいつでも引ける。」
次の2とも関係するが、カメラを構えると、えてして引き気味の写真になりがちで、何でもかんでも画面に入れてしまう。そうではなく、一歩でも前に踏み込み、大胆にクローズアップで切り取ってみる。そうすると今までとは違う新たな画角や発見がある。
FWの学生も広角レンズで引きの写真が相当多いので、ぜひクローズアップ手法を取り入れてやってみて欲しい。
2.「説明写真はいらない。説明写真は面白くない。」
これはどうです、ああです、何々です、と説明ばかりの写真。何でもかんでも画面に入っていて説明的な写真。そんな写真は全く面白くないし要らない。特に組みで見せる場合は鉄則。そうではなく、もっと大胆に切り取る。上の1同様。
私が学生のころは、腰が引けた写真や説明写真など中途半端な写真を樋口先生に見せると、大型のカッターで不要な部分をばっさばっさ切り捨てられ、四切が切手くらいの大きさまで切られてしまうことがしばしばありました。
3.「誰を撮っているのか。ポイントをはっきりさせる。」
複数の人物を撮る場合は中心となる人物に的を絞り、作画のポイントをはっきりさせて撮る。そうしないと、意味不明でパワーのない写真になってしまう。
4.「象徴的に写真を撮る。」
表現したいものを象徴的に撮る。写真を観る側のイメージに働きかけるようなカット。特に組み写真の場合はそのような写真が要る。
5.「縦横の両方で撮ってみる。」
横の空間と縦の空間、どちらがベストなのか判断が微妙な場合は両方で撮っておく。
6.「その写真に対し、雑誌編集者ならどのようなタイトルをつけるか?」
タイトルを考えることで、何を伝えたいのか、何を撮りたいのかがより鮮明になってくる。また、必要なカットは何なのかを考えるヒントにもなる。
7.「写真家は好奇心のかたまりみたいなもの。」
これは鈴木先生も以前言われていたこと。好奇心が写真家の源泉だと私も強く思う。
ところで、
カトレアメンバーの広瀬美紀さん(2005年卒)と渡邉祐一さん(2003年卒)が以下の通り、グループ展を開催します。東京大空襲をテーマに撮られています。皆様、ぜひ足をお運び下さい。広瀬さん、渡邉さん、おめでとうございます!
広瀬美紀さん
渡邉祐一さんと広瀬美紀さん
■ 写真展タイトル
『VOICE 知らない世代からのメッセージ』
■ 日時
2007年12月6日から2008年1月14日まで。時間は12:00~16:00。
月火休館(12月24日・1月14日開館)
12月28日~1月4日休館
■ 場所
東京大空襲・戦災資料センター
東京都江東区北砂1-5-4、Tel 03-5857-5631
最後に、
樋口先生が新しいカメラを購入された。
何と、デジカメ。しかもオリンパスE-510 <---この画面の右下のPro Galleryをクリックすると私の写真も出てきますので見てください。
カメラバックからオリンパスE-510を取り出して見せてくれる先生。嬉しそうなご様子!