Lines of Sight ~それぞれのアジアへの視線~
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06.10.18

帰宅時間

 用が無い限り早い時間に渋谷を出て地元へ帰っていくのが最近ふと恐くなる。それというのも自分に思いっきり自信が無いからで、それを埋め合わせるだけの積み重ねみたいな作業をしたいと思って、結局帰る時間は遅くなる。これでいいんだろうか、とか、こんな早くに帰っちゃって平気かな、とかそんなことを思いながら帰るよりも、今日はやるだけやったし疲れた、という気分で帰る方が恐くないというのはただの逃げであって、それじゃあんまり好循環しないような気がしていたけれど、それも今日くらいでやめにしようと思う。そろそろ自分が抱えてきたものを並べなおして、見てみて、秤にかける頃なんじゃないかと。そう思えば、次のことに駆け出していけるような気がして。

 だから今日の帰り道、なんとなく見ていた風景が違って見えて、でも写真に写そうとすると、それはいつもの風景に戻っていく。そんなジレンマみたいなものを感じたけれど、見慣れた風景というのはつまり「僕」にとって見慣れたものであって、「他者」にとってはもしかしたら見慣れない目新しい風景なんじゃないかと思った。そうならば僕が見飽きた見飽きたと感じていたものも、反対の立場に立っている人から見れば物珍しかったり素敵なイメージで描かれた、大切な風景の一つになっているんじゃないかと、そんなことを、渋谷の並木橋を渡りながら、夜、雲がかかる空を見上げて思った。東京の夜の空は光が氾濫していて、雲が明るく、しらけて見える。これが地元に帰るとすーっと落ち着いたように濃紺に染まっていくのはやっぱり光の差で、今日会ったいろんな友達とか先生はまた帰るところが違うから、それぞれの雲の色を夜空に眺めるんだなと思った。

 今日は帰宅すると、まだ祖父が起きていた。でもちょうど床に着くところだったらしく、「おやすみ」と言って寝てしまった。

 早く帰ってくる意味はちゃんとあるのに、と思いながら、今日も缶ビールを一本、空ける。


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06.10.10

Down by the river

 ここ一週間を振り返る。いろんな人に会った。今でも頻繁に会う、高校時代の友達。はたまた卒業してから一度も会っていなかった、高校時代の同級生。高校の先生。英会話を習っていた時に知り合ったKさん。僕に写真を最初に教えてくださったW先生。その合間に暗室に入り、パソコン室に入り、編集をし、本を読み、映画を見る。

 その、今でも頻繁に会うみんなは、いつでも元気で楽しそう。一緒にいてほんと楽しい。

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 そんな生活の中でもすごくすごく楽しいことはたくさん見つかる。そういう一瞬が元気な気分をくれるからがんばれるんだなぁと思う。また少しずつ、走り出してもいいと思う。

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06.10.04

kitchen.

 冷蔵庫の音がブゥンと低くなり続けるだけで、他にはたまに虫の声。そんな夜半のキッチンが落ち着く。帰国してからいろんな人に会っているのに、それ以上に自分の写真とか写真とか写真とかを整理するのに手一杯で、毎日毎日帰りが遅くて、誰かに会いたいと思う。友達に会いたいと思う。同じくらい強く、もっと一人でのんびりしたいとも思うし、もっと頑張らなきゃとも思う。

 生活リズムは乱れっぱなしで、帰宅が深夜一時で、それから朝四時ごろまで作業を続ける。早い日で七時に起きて都内へ向かう。遅い日で10時まで寝過ごして、やっぱり都内に向かう。食生活だって乱れきっていて、一日一食なんてザラで、二食食べればいい方。三食食べたらハナマルつけてあげたいくらい。でもそれでも心がけるのは生野菜。

 韓国で胃炎なんだか何なんだかわからないけれど、胃痙攣まで起こして点滴すら打たれているからには胃を気遣ってあげたい。ビタミン。

 良かったと思うのは自分が野菜大好きだということで、その日はキャベツ4分の1個とピーマン4個、きゅうり2分の1本、人参2分の1本。全て生。なサラダ。

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 前に友達で、「食べる時間とかお金削ってまで頑張るのは馬鹿だよ」という感じのことを言われたことがある。実際はもっと馬鹿にされて、見下されたように言われたんだけれど、そのセリフを再現することが出来ない(もう憶えていない)のでこんな感じ、としか言えないけれど、別に僕は「削ってまで」頑張ってるわけじゃないし、むしろ食べるのがめんどくさいという感じになっているだけの話であって、もっと言ってしまうと空腹を感じない時のことが多い。空腹を感じる時間とかサイクルがおかしくなっているのかもしれないけれど、それは習慣とかが大きいからなんともいえない。

 やっぱり食べるより作る方がすきなんだ。

 今宵もキッチンでぼやぼやしながらトントン何か刻んでます。