
どこだ、ここは?
とか言われてしまうかもしれないが、窓の外にずらりと並ぶバイクを見れば、ヨーロッパや日本なんかは想像しないだろう。
今、ベトナムのハノイにいます。真夜中のホテルの一室でブログ 更新中です。
カルチャーショックという言葉がある。
なるほど。自分がこれまで育ってきた環境とは全く違う世界に放り込まれたら、そりゃぁ神経は疲れるだろうし、言葉が通じないとなれば淋しさや不安・恐怖すら覚えるだろう。
また食べ物や水が合わないとなれば体力も消耗していく。
こう考えてみると、カルチャーショックによるダメージは大きいんだろう。
事実、クラスメイトを見てると、台湾にいた時よりも、遥かに疲れているように見える。
台湾は先進国だ。しかも日本を好いている。
政治の話になると、詳しくは語れないが、実際に庶民の反応や現地に住んでいる日本人の話を聞いてみると、台湾人の多くは日本に対して好感を持っている。中日関係がどんどん冷え込んでいく昨今、その話を聞いたとき、一抹の不安とともに、少しの安堵が胸におりたことは言うまでもない。
何が言いたいかと言うと、ベトナムの文化。
前述の通り、台湾は先進国だ。
経済大国日本で成長した僕らにとって、先進国の文化が当たり前であって、発展途上国のいわばプリミティブな文化は物珍しくもあり、また差異を強く感じて、体力を消耗していく。
ベトナムはASEAN諸国の中でもスタートの遅れ・社会主義という政治体制によって、発展はかなり遅れている。この事に関しては大野健一氏著の「 途上国のグローバリゼーション—自立的発展は可能か」という本に詳しい。新しいという本ではないが、それでもかなりベトナムの社会情勢については知ることができる。
話を戻そう。
ベトナムは知っての通り、社会主義国だ。しかし、その経済も今では一部の市場開放により、だいぶ伸びてきている。発展途上。これは悪い意味ではなく、今現在、成長しているという前向きな捉え方で考えたい。(日本の現在のように経済が横ばいになっていることの方が、むしろ後ろ向きなイメージだろう)
しかし、市場開放により、今、貧富の差が拡大している。
都市郊外に高級住宅地がある。外資系工場もある。どんどん輸入物品が流入する。

日本のアニメ・ゲームのキャラはもちろん、様々な所で日本製品を見かける。
このピカチュウの不細工さには笑えたが、でも、笑えない現実がある。
どんどん町は変わっていく。
長坂先生が今日、ハノイに到着して、その後、一緒に町の中を小一時間ぶらついたのだが、その時にも「信号の数が増えたね」。
インフラの整備。
信号はまだ人々の中でそこまで「守るべきもの」としては扱われていない。
でも、そうなるのも時間の問題だと思う。
そのうち、ベトナムは社会主義という体制を捨ててしまうのではないかという不安もある。
その時の混乱といったらないだろう。多分、結構大変なことになる気がする。
またその逆も然り。すんなりいく可能性だってある。
または、このまま社会主義を中途半端な形で進めていく可能性も。
一概には言いたくない。
ただ言えることは、都市化は進んでいると言うことだ。
郊外に出れば、舗装されていない道もあれば、教育だって普及していないところも多い。それは多くの発展途上国に関して言えること。
そして同じように、それらが日本のようにカントリーサイドですらインフラが整備されていく傾向にあると言うのも、多くの発展途上国に関して言えることだ。
今、ベトナムにもその波は押し寄せている。もう一波に呑み込まれているんだろう。
治安はお世辞でも良いとは言えない。インフラの整備が進んだ景観だって一部の都市にしかない。教育普及率だってそんなに高くない。でも、その尺度を当てはめることができるようになってしまっているということ事体、もう都市化が進んでいると言うこと。
なんてこと。
それでも「スピリチュアル・アジア」なんて言葉を並べられるのか。
——何処に行ったって同じじゃん。——
失礼極まりないかもしれないけれど、それが僕の意見だ。
カルチャーは日本の中でも地域差がある。それでも、何処に行っても見えるのはコンクリートで覆われた地面と、溢れる既製品。同じルール。同じ言葉。
海外に出ればその差異が多少大きくなるが、結局はもう都市化をたどる社会にきたところで、五十歩百歩で、その差異を探すことの方が楽しいと思う。
文化も、言葉も、全く違う。そこには社会情勢や宗教なども絡んでくる差異が必ずある。
でも、それでも結局人々は利便性を求めて、どんどん画一化された社会を目指そうとする。
お金を集めようとする。頑張って頑張って頑張って。
なんて矛盾。
だから楽しい。
グローバルという言葉がこれほどまでに豪語される世界では、画一化社会は良いことなんだろう、きっと。
だから、僕は画一化されていく過程にある社会を見たいという好奇心が抑えられない。
そんなことを考える。
カテゴリ:countries report
post by 山市 直佑 | 日時: 2006.04.05 |
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