サバ 3 ・ コタブルッ
クダットから乗り合いタクシーにてコタブルッ。
東洋のカウボーイ、バジャウ族で知られるこのコタブルッ。
タクシーから降ろされた場所に馬の像が!
こりゃカウボーイ押しですね。
紹介してもらったおっちゃんのロバートさん。
でもこの方はバジャウではなくて、
カダザン族でしたので、またまた紹介してもらい、
イスマイルさん登場。
彼曰く、バジャウはジョホールバルらへんから来たそうな。
眼鏡をかけてるほうがイスマイルさんです。
今回はこの方の家へおじゃまします。
ホントはここコタブルッではサバで一番良いとされる
タム(Tamu)というマーケットへ行きたかったのですが、
残念。
時間が合いませんでした。
いろんな人から、タムは行ったほうが良いよ! タムは行ったかい?
と聞かれるので、さぞエキゾチックマーケットなんでしょう。
若い人はともかく、おっちゃん、おばちゃんたちは
未だに物々交換をしているらしいです。
で、タムではなく普通のマーケットで魚やら野菜やらを購入。
バジャウ族のケーキ。
油で枠をカリッと、中はふんやり揚げた甘いお菓子です。
到着は夕方。タウングシ村(Kg. Taungusi)。
タウングシの意味は壷で、いつかの昔の壷が出土してこの名前になったそうです。
この時間になると米を狙って雀のような小さい鳥がたくさん飛んできます。
人対鳥タイム。
イスマイルさんの義母であるおばあちゃんも田んぼをもってるので、
ひょうっ!!!
ふぁっ! ふんっ! しゅっ!! しゅっ!!
ひもが小屋から伸びていて、それに布がひらひらしてます。
小鳥たちが空から田んぼに降りてきそうになったら、それを引いて、
びっくりさせて追っ払ってました。
あーーーーーあ ひょうっ!! ふぁあっ!!
あんたもやんなさい。
と言われましたが、また今度ねおばあちゃん。
ここコタブルッの田園はサバ一の面積を誇っています。
なんせ広いので、田園のいたるところに小さい小屋が建ってて
ここでも小鳥を追っ払ってました。
視界のほとんどが田んぼのこの場所。
なんとまあ、のどかでゆっくり。良いところですね〜。
夜食に食べさせてもらった葉っぱに包まれたバジャウ族伝統の食べ物。
ボルネオ島の人たちはタパイというお酒を飲むのですが、、
ここバジャウの民はずっと昔からイスラム教徒。
お酒やアルコールは口にしないはず、、
しかし、なぜでしょう。
この明らかにアルコールの甘い味がするこの食べ物。。
発酵の仕方がおそらくタパイと似てるのでしょう、明らかに酒が入ってました。。
そして、朝。
ここからもキナバル山が綺麗に見えます。
でも朝だけなんですよね。
昼から夜になるうちにだんだんと雲に覆われてしまいます。
もちろんこの時間も、小鳥を追っ払う時間です。
広い田圃にぽつぽつと人影。
小屋に入りながらひもを引っ張る人。
歩いて接近戦で追っ払う人。
しゃあっ!! ふぉあっ!! ふぉっ!!
と、声が聞こえます。
イスマイルさんの知り合いの人の家へ。
なにやら、ここでも伝統衣装を着ることに。
いろんな色があると思ったら黄色だけらしいです。
男
ベルト ー バトゥラン(Butulan)
帽子 ー タンジャッ(Tanjak)
シャツ ー バジュ・サンピッ(Baju Sampit)
ズボン ー セルアール(Seluar)
女
頭に付ける飾り ー セリンパッ(Serimpak)
シャツ ー バジュ・サンピッ(Baju Sanpit)
スカート ー カイン・ベランキッ(Kain Belangkit)
指に付けるやつ ー クク(Kuku)
首にかける飾り ー メンダポン(Mendapon)
イヤリング ー アンティン(Anting)
昔はこの装飾品全部がブロンズでできていて、たいそう重かったそうな。
今はなにでできてるんでしょ?
すごい軽いです。
でも、全部の装飾品をそろえるのにけっこうな額のお金がいるそうで
なかなか、みんながみんな持っている わけではないそうです。
ところで、この装飾品はどこから買ったんですか?
イラヌンから。
ということで、イラヌン族が多く住む漁村へ。
バジャウ族の多くが農業をやる一方、イラヌンは漁業中心。
この時間は漁も終わっていて、村は静まってました。
イラヌンの文化や民族衣装はほぼバジャウと似ています。
しかし、
バジャウ・イラヌン合わせても
このおっちゃんが最後の唯一の装飾職人です。
っても、この人も誰に教わったわけではないですが。
もしおっちゃんがいなくなったら、、、消滅ですか??
それとも必要だったら誰かが作るんでしょうか。
イラヌンは織りの技術でも知られていて、バジャウの衣装とはちと違います。
ここの工場には約10人の女性たちが働いているそうです。
っても、こんな複雑な織、どうやって織ってるんでしょう。
お葬式。
夜、関係が近かった人が集まって
コーランにあるヤースィーン(Yaasiin)を詠んでました。
「やーすぃーん?ってなんですか? コーランの一番重要な場所ですか??」
「いやいや、コーランは全てが大事な場所なんだ。」
「えっ? じゃあなんですか??」
「ん〜、、ハート・オブ・コーランとでも言えるかな。」
だそうです。
なにやら、コーランの真ん中らへんにあるらしいです。
これを30分くらい唱うようにイマームがリードして
ゆらゆら動いて詠んでました。
イスマイルさんの義母さんの田園を小鳥から守るため自分も、
ひょおっ!! ふぁっ!! ふぉおっ!!
ってやってました。
小鳥が空から着陸しそうになるとこを
動きを読んでびっくりさせるのとか楽しいです。
でも、小鳥たちも慣れているのか、、しぶといのもちらほら。
あれ??
そーいえば。
バジャウのカウボーイを見に来たのに、一回も会ってない!
どうやら約20年前までは、まだ車がぜんぜんなくて基本の移動手段が
自分の足か馬、水牛。
ところがどっこい。
近年になり車が入ってきてからというもの、
馬や水牛に乗る必要もなくなりじわじわと乗る人はいなくなりました。とさ。
そこらへんに馬が力なく繋がれているのは見ますが、
馬にまたがって颯爽と駆けるカウボーイはいずこへ。
たまたま馬にまたがった人を見ましたが、、、
ただ馬を運動させてただけらしいです。
なんせ普通は車に乗りますから。
バジャウ・パラン・メイキング
この工場ではバジャウ族伝統のナイフを昔ながらの方法で作ってます。
こう、炭を使って、ぎーこーぎーこーって風を送って
トン トン トンって叩いてました。
続いて、バティックの作業場。
バティックの作業場には前にも一カ所行きましたが、
ちょっとデザインが違います。
いちおうサバの各民族のデザインとかを取り入れているそうです。
夕方はおばあちゃんと自分の連携プレーで小鳥を追っ払います。
二人で ふぉっ! ひょあっ! やってれば小鳥に稲を食べられることもありません。
しかし、おばあちゃんから一言。
「だれも継がないよ。」
少し行ったとこにも広い田園。
まだ準備中でしたが、新しく耕作するんでしょうか。
なんせここも水不足が深刻。
自分が行く前まで全然雨が降らなかったらしいです。
が、なぜか運の良い日本人。
毎夕雨が降ってくれました。
これで少しでも土地が潤うといいです。
サバに来てから、肉より圧倒的に魚を食べる機会のが多い気がします。
と思ってたら、この日もすでに夕方。
イスマイルさんの心はまだバジャウのカウボーイです。
たとえもう、移動に馬を使うこともなければ、
馬がそこら中にいるわけでもない今の時代。
それでも彼は馬に乗る自らの伝統を残そうとしていました。
「私の子供を馬に乗せてあげたい。」
いろいろと問題は山積み。
しかし方法は後。
その残そうとする思いが最初。
「ケイタ、いつかまた来てくれ。その時は君を馬に乗せてやる。」
バジャウの心は熱いです。
楽しみにしてます。
コタブルッ → コタキナバル → スンガイ・キナバタガン へ。
続く。

