Lines of Sight ~それぞれのアジアへの視線~
海外フィールドワーク引率ブログ > 2006年11月 アーカイブ
06.11.16

お疲れさまです



「お疲れさまです」


「ご苦労さまです」


学校などで学生が私に会ったとき、
授業が終わり、学生が教室から出て行くとき、
メールの冒頭で、


挨拶代わりに、学生が私にこう言います。しかし、これは正しい言い方なのでしょうか。


そこで、その使い方が正しいのか間違いなのか、国立国語研究所に問い合わせてみました。


結論は、「間違い」でした。以下がその理由(概略)です。


場合により使い分けが必要ですが、この「お疲れさま」「ご苦労さま」という言葉は、もともと、目上の者(例えば年上、上司など)が目下の者(例えば年下、部下など)の労をねぎらって発する言葉です。ある特定の業界などでは慣例的に使われている場合もあるようですが、それはあくまでもその場のみで通用する言い方に過ぎません。「お疲れさまです」「ご苦労さまです」という言葉を目下の者が目上の者に言うのは、一般的には明らかに間違いであり、やはり修正すべきものでしょう。


学生さんが今後学校を卒業し社会に出ていった際、そこで間違った使い方をするのはその学生さんにとって決してプラスにはならないことですから、今のうちに注意してあげたほうがいいですね、とも言われました。


海外フィールドワーク中、北京のホテルでテレビを見ていると、NHKの言葉の使い方講座という番組が放映されていました。そのときのテーマが「お疲れさま」「ご苦労さま」でした。やはり、上と同じ趣旨の説明をしていました。NHKのアンケート調査によると、「お疲れさま」「ご苦労さま」と言われ違和感を覚える人は約7割もいるそうです。この番組を見て、「やっぱり」と思いました。おかしいと感じていたのが自分だけではなかったからです。このことは以前、習った覚えもありました。


では、朝、学校の廊下で学生が先生とすれ違う際、また、授業が終わり教室から出て行く際、学生の皆は何と言えばよいのでしょうか。


答えはとても簡単です。


朝~おはようございます
昼~こんにちは
夜~こんばんは


または、
言葉を発せずに、目礼します。また、一日に何度も会うような場合も、その都度「こんにちは」ではおかしいので、その場合も目礼するのが簡単で良いでしょう。


(ただし、礼儀の厳しい学校などでは、目礼したのかしなかったのかが分からない場合もあり、誤解を招かぬため、言葉で言う方を奨励しているところもあるとのことです。)


では、授業が終わり、教室を出て行くときは何と言えばよいのでしょうか。


これも簡単です。


「ありがとうございました」
「失礼します」


では、メールの冒頭には何と書けば良いのでしょうか?


「いつもお世話になっております」


と書く学生もいますが、これは概して商売関係や取引関係がある場合に使われることが多い言葉です。従い、学生が先生に出すメールの書き出しとしては、必ずしも適当とは言えません。


「学生と先生」の関係のように、商売や取引関係以外の場合は、どのような形で世話になっているのかを一言付け加えると良いということです。


例 ~「授業ではいつもお世話になっております」


こうすると何も書かないよりは分かりやすく、すっきりします。(ただし、学生は授業料を払って学校に来ているわけで、そうすると、そのお金で生活している先生こそが世話になっていると考えることもできるわけです。つまり、どのように考えるかで立場が変わり、それによって言い方が間違いとなってしまう可能性があります。そこまで考えるか考えないか、いずれにせよ難しい問題を含むため、そこにこだわる人は、冒頭にはこの言葉は書かないということだと思います。)


ちなみに、私が学校に出すメールの書き出しは、大体いつも「お世話になっております」です。私の場合は、お給料を学校からもらっていますので、商売や取引関係の範疇に含むことができ、間違いではありません。


では、最後にもう一つ。これもよく使う言葉です。


「どうも」という言い方、これはどうでしょうか?


これは挨拶など、ちょっとしたときに非常に便利に使えますが、時と場合によっては、相手にぞんざいな印象を与えてしまいます。日本語を母国語としない人にとってもこれは簡単で言いやすく便利な言葉ではありますが、伝統的な慣習に則った挨拶とは言えません。かえって摩擦を起こしてしまう場合もあり、注意が必要です。また、テレビ局などのメディア関連業界で働く人が「どうもです」という言い方をする場合がありますが、なぜそのような言い方をするようになってしまったのか不明とのこと。業界内でのみで通用する言い方で、外部の人間には奇異に響きます。コンビニなどで「1万円からお預かりします」というおかしな言い方と同じです。


以上、この半年間ずーっと気になり、言おう言おうと思っていたことでしたので、フィールドワークとはあまり関係ないことかも知れませんが、学生の皆が正しい言葉遣いをしてもらえたらと思い、これを書きました。


ということで、これを読んだ学生の皆は、お疲れさま!




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06.11.11

写真展のお知らせ



<写真展のお知らせ>


私も参加した撮影プロジェクト、”A Day in the Life of Africa” (アフリカの一日)という写真展が岡山で開催されることになりました。この場をお借りしお知らせ致します。お近くの方がいらっしゃいましたら、ぜひお運び下さい。


なお、我々のフォト・フィールドワークにデジタルカメラのご提供、その他で、多くのご協力を賜ったオリンパス㈱さんが、このプロジェクトのメインスポンサーです。


日時: 2006年11月17日から11月26日まで
場所: 岡山市デジタルミュージアム(岡山県)
主催: オリンパス㈱、(財)日本ユニセフ協会岡山県支部、岡山市、岡山ESD推進協議会、山陽放送




本プロジェクトと写真展についての詳細は、以下をご参照下さい。


<プロジェクトについて>  (オリンパスさんのWebより)
http://www.olympus.co.jp/jp/event/DITLA/project/index.html
http://www.olympus.co.jp/jp/event/DITLA/role/index.html
http://www.olympus.co.jp/jp/event/DITLA/exhibition/index.html
http://www.olympus.co.jp/jp/event/DITLA/profile/index.html


<ユニセフの写真展案内>
http://www1.odn.ne.jp/~adf53700/unicef-okayama.htm




(私の写真は、オリンパス松崎氏とセスナで飛行し空撮したキリマンジャロなど、約10点が出る予定です。)


以上、よろしくお願い致します。



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06.11.09

お知らせ



<お知らせ>


私の担当する『表現技法演習』の授業の一環として、フィールドワーク・コースの2年生が11月7日、ブログを開設しました。


ブログのタイトルは 『OUR TURN』。


日本語で「次は自分たちの番」という意味です。フィールドワーク2期生として次に自分たちがアジアへ向かう気持ちをタイトルに込めました。(ただし、このタイトルは今後変更になるかもしれません。)


このブログには、『表現技法演習』の授業課題、各自の撮影テーマ、その他(内容自由)などを載せていく予定です。クラス全員で一つのブログをシェアし、一人最低週一回写真一枚と文章をアップします。(曜日を全員で振り分け、出来るだけ毎日更新します。私は適時参加。)  また、英語上達のため、各自週一回は必ず英文で書き、それ以外の更新分のみ日本語可としました。 これを来年の3月まで続けます。


ブログアドレスは、


http://www.cafeblo.com/pfw2asia




2期生にとっても私にとっても初めてのことで、しばらくの間は試行錯誤が続くかと思いますが、もしお時間があれば、ぜひご覧下さい。また、皆様には色々とアドバイスなどの書き込みをして頂けると幸いです。


どうぞよろしくお願い致します。





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06.11.07

インド熱風



アジアフィールドワークから戻り、9月下旬から休みなく仕事が続いた。写真学校の授業も始まった。ここ数年で一番の忙しさだった。


それもようやく一段落した先日、久しぶりに一日ゆっくり休みを取り、妻と富士山に行ってきた。


ところが昼過ぎから雲が立ち込め雨となった。それで、体を温めに、周辺の温泉に行こうという話になった。露天風呂だった。サウナもあった。


サウナ室にはゆったりした音楽が流れていた。目をつぶって暑さに耐えていると、まるでインドにでもいるような気分だった。しかし私は暑いのが苦手。サウナはせいぜい3分が限度だった。そしてサウナ室を出ようと立ち上がり、温度計を見て驚いた。摂氏42度、湿度75%。それはインドだった。


インド・バナラシ (ガンジス河の町)


下の写真を見て下さい。日陰の最高気温がサウナと同じ、まさに摂氏42度。これは、リキシャでガンジス河に向かう途中、あまりの暑さに辟易し、証拠を残そうと思って撮った写真。一緒にいた安孫子と徳田が証人です。


上の目盛が湿度(%)、下が温度(摂氏)
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再び、バナラシ。
日陰で42度なら、日向では一体何度になるのか? 
温度計を日向にかざすと、


s15P6164271.JPG


針はすぐに46度に上がっていった。これが6ヶ月のアジア・フィールドワークの旅で経験した最高温度だった。


一方、湿度。


バナラシを出発する晩。
バナラシ駅であまりに汗が出るので、湿度を計ると85%だった。東京でも夏場はそれくらい平気でなるが、今思うと、それはサウナより10%も高かったことになる。そして、そんな駅のホームには牛がいた。(2時間遅れの列車を待つ左から山口ゆま、寝ているのが藤野、宮澤。その奥の黒いのが牛。)


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つまり、


サウナで私が驚いたのは、サウナが暑かったからではなく、インドがサウナより凄かったということを知ったからだった。勿論、最高気温も最高湿度も24時間続くわけではないし、ホテルではクーラーも効いていた。また、温度・湿度が「同時に42度で70%」ということもなかった。それでも、やはり、暑かった。そんな暑い所に自分が何日も滞在できたのは、人の体の適応力なのか、慣れなのか。


そう思うと、サウナを3分で出てしまうのが悔しい気になり、もう少し頑張ってみることにした。他の男客も当然のように、ただ黙々と、座って汗をかいていた。
しかし、だめだった。私はやはり軟弱だった。プラス2分が限界だった。


結局、サウナは合計5分間でギブアップだった。サウナ室に一番最後に入った客が私で、一番最初に出てしまったのも私だった。他の男たちは「まだまだ」と言わんばかりにじっとしていた。


それにしても、サウナの一体どこが楽しいのか。鼻の穴の奥のほうだってひりひりした。サウナは、むしろ、体に悪いんじゃないのか? わざわざ金を払い、あんな蒸し暑く狭い部屋で、何ゆえ、何が悲しく、汗だくでじっと耐え忍ばなくてはならないのか。私には謎である。負け惜しみである。


妻と私は2時間後に温泉の出口で待ち合わせをしていた。しかし、30分であがってしまった私は、彼女が出てくるまでの残り1時間半、ジュースでも飲みながらボーっと紅葉を眺めているしかなかった。


そして約束の時間。
ほてった顔で現れた妻の曰く、「露天風呂も良かったが、サウナがとても気持ち良かった」。


夕方になると、富士山はかなり下の方まで雪になっていた。
その冷たい風にあたっていると、あのインドの熱風が何かとても懐かしく思われた。


翌日はもう立冬だった。


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06.11.05

撮影



9月下旬から先日まで、休む間もなく色々な所へ撮影に行きました。


そして、カメラのファインダーを覗く度、何を見ても、アジアでの学生たちの様子や撮影が思い出されました。今更ながら、皆と回ったあの6ヶ月は、自分にとって余程強烈な旅だったのだと改めて思いました。




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これは築地魚市場のイカ。


市場の喧騒の中、安孫子と行ったインドの市場、坂本と行ったプサンの魚市場、宮澤と行ったベトナムの市場を思い出しながらシャッターを切りました。大阪を出港後、初めて上陸して撮影したのも沖縄の公設市場でした。そこで青い熱帯魚に驚いていた藤野の顔も思い出しました。


それにしても、築地魚市場はさすが世界一。
質と量、そして何と言ってもその衛生管理は素晴らしいの一言です。
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これは表参道の夜。スローシャッターで。
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プノンペンのホテルやニューデリーのレストランの屋上から、夜の街並を一生懸命撮影していた山口奈々子の姿を思い出しながらシャッターを切りました。




日本海へも行きました。
これは富山県の山中。
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ボルネオのジャングルのようなむせかえる湿気もない、静寂の森。


その森で瞑想する僧侶に出会いました。
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ロウソクや線香を見るとまるで台湾に戻ったようで、


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カメラを持った早川がその辺からひょっこり出てくるのではないかとさえ思ってしまいました。




感傷にふけるつもりは全くありませんが、帰国後、まさかこういう形で皆のことを思い出すことになろうとは想像だにせず、驚きでした。そんなことを伝えたく、このブログをアップしました。


ご参考:
現在自分はフィールドワーク二期生の担当のため、一期生19名の皆と会うことはなくなっています。




<上の写真は全てオリンパスE-1で撮影>
All photos taken by Olympus E-1